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あけましておめでとうございます~メモの伝聞性

2016年もはじまりましたね。

元旦イベントをLECもやりたいところですが、おそらく何もないでしょう。

このブログも1年となりました。
読んでいただいている皆様、ありがとうございます。

元旦なので、司法試験の勉強どころではないと思いますが(意外と暇でブログ読んだりしているのかな)、
司法試験合格の景気づけとして、今日も一個だけ判例を読んでおきましょう。

どれでもいいけど、自分の苦手分野で。

選べない方は、刑事訴訟法の、謀議メモの証拠能力についての裁判例にしましょうか。

東京高判昭和58・1・27ですね。いやなところでしょう。
この謀議メモの証拠能力について論ぜよという問題が出たらどう書くのか

ぜひ考えてみて下さい。

ヒントをあげますと、要証事実が何か、もっというと、共謀を立証する要素のどこまでを証明しようとするかで
伝聞か非伝聞かが変わってきます


例えば、AとBの共謀を証明するために、メモが証拠調べ請求されました。
このメモに、犯行計画(AとBの役割分担など)が書いてあります。

そして、このメモは、Aが作成した(Aの筆跡)ということが別の証拠によって証明されているとしましょう。

このメモは、Aの犯意を立証するための証拠としては、非伝聞です。精神状態の供述だから。

しかし、AB間の共謀を立証するためには、Aの犯意の他に、AB間の意思の連絡が必要です。

このメモ単独でAB間の共謀を立証するためには、内容の真実性が問題となるため、伝聞となるでしょう

そこで、あくまでこのメモを、A単独の犯意を立証するために絞って証拠とし(非伝聞の扱いにし)、
AB間の意思連絡を、別の証拠で証明できれば、共謀が立証できるということになります


その意思連絡は、電話、メール、メモの回覧など様々な方法がありますよね。

今書いたことをヒントにもう一度判例を読んでみて下さい。

ちなみに伝聞証拠が苦手な方は、昨年収録のものですが

伝聞証拠コンプリートマスター

という講義もありますので、ご検討下さい。6時間で伝聞証拠の分野をカバーします。

そして、元旦なので、おおまかな学習計画も立ててしまいましょう。

ライバルが休んでいる今がチャンスです。

今年も頑張りましょう!


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前科証拠の基礎知識確認

恒例の短答から論文の勉強をしていく連載。

今日は、前科証拠の証拠能力。

2013年の刑事系第35問

解きながら、判例のロジックを押さえていって欲しい。

〔第35問〕(配点:3)
次の【記述】は,前科証拠の証拠能力に関する最高裁判所の判例を要約したものである。【記述】
中の①から③までの( )内から適切な語句を選んだ場合,その組合せとして正しいものは,後記
1から5までのうちどれか。(解答欄は,[№62])

【記述】
前科も一つの事実であり,前科証拠は,一般的には犯罪事実について,様々な面で証拠としての
価値(①(a.法律的関連性b.自然的関連性))を有している。反面,前科,特に同種前科に
ついては,被告人の犯罪性向といった実証的根拠の乏しい人格評価につながりやすく,そのために
事実認定を誤らせるおそれがあり,また,これを回避し,同種前科の証明力を合理的な推論の範囲
に限定するため,当事者が前科の内容に立ち入った攻撃防御を行う必要が生ずるなど,その取調べ
に付随して②(a.争点が拡散するb.不当な不意打ちになる)おそれもある。したがって,前
科証拠は,単に証拠としての価値があるかどうか,言い換えれば,(①)があるかどうかのみによ
って証拠能力の有無が決せられるものではなく,前科証拠によって証明しようとする事実について,
実証的根拠の乏しい人格評価によって誤った事実認定に至るおそれがないと認められるときに初め
て証拠とすることが許されると解するべきである。本件のように,前科証拠を被告人と犯人の同一
性の証明に用いる場合についていうならば,前科に係る犯罪事実が③(a.顕著な特徴b.相当
の重大性)
を有し,かつ,それが起訴に係る犯罪事実と相当程度類似することから,それ自体で両
者の犯人が同一であることを合理的に推認させるようなものであって,初めて証拠として採用でき
るものというべきである。

1.①a ②a ③a
2.①a ②b ③a
3.①a ②b ③b
4.①b ②a ③a
5.①b ②a





答えは当然b,a,a
である。
判例は「争点の拡散」も理由付けに入れていることは、頭の片隅に入れておいて欲しい。


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検証と鑑定の区別

今日は、刑訴の問題を使って、簡単な確認をしよう。

受験直前の休憩時間にブログを見ている方も多いだろう。

頭の体操に、リラックスしてといてみてほしい。

2012年の刑訴の問題である。

〔第33問〕(配点:2)
次の【記述】は,酒酔い・酒気帯び鑑識カードの証拠能力に関する最高裁判所の判例を要約した
ものである。【記述】中の①から③までの( )内から適切な語句を選んだ場合,その組合せとして
正しいものは,後記1から5までのうちどれか。(解答欄は,[№60])

【記述】
本件「化学判定」欄は,甲警察署巡査Aが被疑者の呼気を通した飲酒検知管の着色度を観察して
比色表と対照した検査結果を検知管の示度として記入したものであり,また,被疑者の外部的状態
に関する記載のある欄は,同巡査が被疑者の言語,動作,酒臭,外貌,態度等の外部的状態に関す
る所定の項目につき観察した結果を所定の評語に印を付ける方法によって記入したものであって,
本件「酒酔い・酒気帯び鑑識カード」のうち以上の部分は,同巡査が,被疑者の酒酔いの程度を判
断するための資料として,被疑者の状態につき前記のような検査,観察により認識した結果を記載
したものであるから,紙面下段の調査の日時の記載,同巡査の記名押印とあいまって,①(a.刑
事訴訟法第321条第3項にいう「検証の結果を記載した書面」b.刑事訴訟法第321条第4
項にいう「鑑定の経過及び結果を記載した書面」)
に当たるものと解するのが相当である。(中略)
「外観による判定」欄の記載は,同巡査が被疑者の外部的状態を観察した結果を記載したものであ
るから,②(a.検証b.鑑定)の結果を記載したものと認められる。(中略)本件「酒酔い・
酒気帯び鑑識カード」のうち被疑者との問答の記載のある欄は,同巡査が所定の項目につき質問を
してこれに対する被疑者の応答を簡単に記載したものであり,③(a.被疑者が作成した供述書と
して刑事訴訟法第322条第1項の書面b.同巡査作成の捜査報告書たる性質のものとして刑事
訴訟法第321条第1項第3号の書面)
に当たるものと解するのが相当である。

1.①a ②a ③a
2.①a ②a ③b
3.①a ②b ③a
4.①b ②b ③b
5.①b ②b ③a

さて、正解はわかっただろうか。
もちろん、a a b の順で、2が正解となる。

検証と鑑定の区別はしっかりつけられるようにして欲しい。

また、検証の定義はすぐ出てくるだろうか?

検証の定義は、書くことも多いので、書けるようにしておこう。

様々な定義があるが、
場所・物・人の身体につき、五官の作用により、その存在・内容・形状・性質等を認識する強制処分
とするのが一般的か。

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直前期にはあてはめの確認を~強制処分と任意処分

本試験まで、あと2週間少々になってきた。

緊張している人、何をしていいかわからない人、必死に勉強している人など、いろいろだろう。

あとは体調に気を付けて、最終調整をしていくほかない。

ここで、ぜひ直前期にやっていただきたいのが、捜査法のあてはめ確認である。

例えば、強制処分と任意処分の区別で
「相手方の同意なく重要な権利利益を制約する処分」が強制処分とする規範を使うとしよう。

どの程度の権利侵害があれば、強制処分となるか、考えてほしいのだ。

たとえば、警察官が、所持品検査の際、被疑者の手を3秒間押さえた。
3秒間手を押さえる行為は、強制処分だろうか。

おそらく、3秒間という短時間に、身体全体ではなく、手を動かす自由のみを制約したにすぎないのだから、
重要な権利利益を制約するとまではいえず、任意処分である

とあてはめをするだろう。

逆に、所持品検査の際、被疑者を警察官が3人がかりで1時間羽交い締めにした。
この事例はどうだろう。

これは、1時間という長時間にわたり、被疑者の身体活動の自由を完全といっていいほど制約したのであるから、重要な権利利益を制約したといえ、強制処分である(実質逮捕)とするだろう。

このように、強制処分と任意処分の区別にあたっては、どんな権利利益の制約があって、それがどの程度なのか具体的に述べてほしいのだ(意思の制圧~という規範を使う人も同じ。どの程度の意思の制圧があるかしっかり認定する)。

これがあてはめというものである。
直前期にぜひ確認してほしい。

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プロフィール

takeyama

Author:takeyama
知識じゃなくて、リーガルマインドと伝える力
を養成することを目標とする、
LEC東京リーガルマインド司法試験講師武山茂樹のブログです。

近年、司法試験業界でも、まやかしのような勉強法が流行しています。
しかし、起案とその吟味の繰り返しでしか実力はつきません。
私は、起案教育こそが司法試験に役立つとの信念のもと、実務でも通用する正統派の講義を目指します。

新橋虎ノ門法律事務所の共同代表として、弁護士もやっております。
司法試験受験生に役立つ情報を提供していきます。

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