自分が思っている以上にあてはめは薄い

東京拘置所の桜

東京拘置所の桜。

司法試験受験生にとっては、桜の季節は追い込みの時期。

今日は、いろいろな方の答案を見てる観点から。

やはり、刑訴ではあてはめが薄い、というか足りない答案が多いです。

こういうと、「しっかりやってるよ」と反論してくる方が多いのですが、

「自分が思っている以上にあてはめは薄い」と思ってください。

特に、刑事訴訟法の捜査では、使える事情は全部使う勢いで、書いてください。

だって、現実に逮捕の要件とか判断する場合、裁判官は意味のある事情を全て考慮して判断を下しますよね?

まだまだ、答案を書く機会があると思うので、ぜひあてはめに気を付けて書いてみて下さい。

こんな時期だからこそ、一歩一歩踏みしめていきましょう。

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GPS違法判決と強制処分法定主義

2017年3月15日、おそらく刑事訴訟法の重要判決の一つとなるであろう、最高裁大法廷判決が出ました。

それは、GPSを用いた捜査は強制捜査であり、令状がないと許されないとするものです。

http://www.sankei.com/affairs/news/170316/afr1703160006-n1.html

http://www.asahi.com/articles/ASK3G3DNGK3GUTIL00J.html

http://www.huffingtonpost.jp/2017/03/15/gps_n_15377930.html

現段階で、私は判決文全文を入手していないので、あくまでニュースから読み取った限度ですが、この判決の意義について書いていきたいと思います。そして、令状主義の観点から書いているニュースが多いなか、私は、強制処分法定主義の観点にも触れたいと思います。

まず、この判決は、強制処分の定義を
「個人の意思を制圧して憲法の保障する重要な法的利益を侵害するもの」
としました。

最高裁の先例と、井上先生の説の折衷のような表現ですが、意味は変わらないでしょう。

その上で本件GPS捜査は、個人の行動を継続的、網羅的に把握するもので、肉眼による監視等とは一線を画し
、憲法の保障する重要な法的利益を侵害する強制捜査だとしました。

従って、「少なくとも」令状がないと許されない捜査だと結論づけました。

ここで、次のような疑問を持たれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

では、令状があればGPS捜査は許されるのか

許されるとして、どんな令状を取ればよいのか

この問題は極めて重要です。

現行法で、GPS捜査に適合する令状が想定されていないということは、
GPS捜査はそもそも現行法が想定していない強制処分であり、強制処分法定主義違反になるから
です。

強制処分は、立法府が認めた類型のものしか許されない。それが強制処分法定主義です。

通信傍受法ができた現在、なかなか強制処分法定主義違反の捜査は想定できなかったのですが、
GPS捜査はまさに、令状主義のみならず、強制処分法定主義違反の問題もはらんでいると言えましょう。

この点に関し、最高裁は歯切れの悪い判示をしているようです。

「令状を出すには疑義があり、GPS捜査の特質に合わせた立法が望ましい」と多数意見が示す一方

補足意見は

立法ができるまでGPS捜査ができないと解するべきではないが、ごく限定された要件のもとで認められる

としているようです。

おそらく、強制処分法定主義違反の点に関しては、最高裁の内部でも意見が分かれたか、
あるいは、判断を示すのは、その影響の大きさもあり、時期尚早と見たのでしょう。

警察庁は、全国の警察本部に、GPS捜査を控えるよう通達を出したようです。
おそらく、強制処分法定主義の観点から問題があると考えたのでしょう。

GPS捜査ができないと、治安の維持に重大な影響が出るでしょうから、
国会の迅速な立法措置が望まれます。

司法試験や予備試験でもし出題されたら、

強制採尿が許される要件と、強制採尿に必要な令状を思い浮かべながら
「検証令状があれば適法」

と書くか、

「現行法の想定しない強制処分であり、違法」

と書くかどちらかかなと思いました。



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公判前整理手続は時間のある時に

公判前整理手続

短答があるときは、しっかり勉強していた受験生も多かったですが、刑訴が短答試験からなくなってからは
しっかり勉強しない方が多いようです
予備試験受験生にとっては、刑訴・刑事実務ともに重要なので、しっかりやる方が多いようです)。

ただし、論文でも公判前整理手続は聞かれています

正確にいうと、公判前整理手続後の訴因変更など、公判前整理手続の特殊性を踏まえた論述が求められているのです

公判前整理手続の特殊性を反映した論点の解説は、実例刑事訴訟法なんかにも載っていますし、そこをさらっと読めばよいでしょう。

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ただし、時間のあるこの時期に!!

公判前整理手続なんて、この試験発表前の、手持無沙汰な時期しかやらないと思います。
でも、結構重要です。
だからこそ、この時期にやっていただきたいと思います。

また、予備試験の受験生は、公判前整理手続の理論面も大切なのですが、
刑事実務対策として、○○の場合どのようなものを証拠開示請求するかなどの知識も重要です。

その場合、警察や検察はどのような証拠を持っているのか、知っておく必要があります。

本来、そのようなことは司法修習で学ぶことですが、予備試験合格を目指す志の高いみなさんはしっかり勉強しておきましょう。」」

この公判前整理手続を活かす という本は、私が司法修習時代に読んだ本ですが、警察・検察の手持ち証拠がわかって非常に有意義でした。
ただ、全部をしっかり読む必要はありません。
証拠開示の流れと、警察・検察の手持ち証拠リストだけみても十分もとは取れます

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おとり捜査で考えたいこと

学者と生徒の会話風に

学者:おとり捜査が許される要件について、判例ではなんと述べられているかね。

生徒:はい。①直接の被害者がいない薬物犯罪等の捜査において、②通常の捜査方法のみでは当該犯罪の摘発が困難である場合に、③機会があれば犯罪を行う意思があると疑われる者を対象とするのであれば、任意捜査として許容されると述べられています。

学者:君はよく勉強しているね。では、なぜ直接の被害者がいる犯罪では、おとり捜査は許されないのかね。

生徒:。。。。。


さあ、なぜでしょう。
答えは簡単ですね。


殺し屋を摘発するために、武山を殺すよう依頼するおとり捜査。
犯意誘発型か機会提供型か論じる以前に、当然、認められないですよね。

直接の被害者がいる犯罪は、被害を生み出してしまうから、おとり捜査は認められないんです。

(薬物犯罪は、薬物を使うのは自由だろという議論をつぶすために、薬物の流通に加担する罪だという構成を
公権力側は取っているため、「直接の被害者はいない」ということになっています)。

もちろん、お決まりの、強制処分か否か(おとり捜査は意思を制圧しないので通常は任意処分)、
任意処分としての限界を超えないか、との枠組みで論じてよいのですが、
その際は、「直接の被害者がいない」ことは、相当性判断に関わってくることになります。

※直接の被害者がいない→被害者供述を得にくい→おとり捜査が必要
と必要性判断にもかかわります(加筆しました)



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あけましておめでとうございます~メモの伝聞性

2016年もはじまりましたね。

元旦イベントをLECもやりたいところですが、おそらく何もないでしょう。

このブログも1年となりました。
読んでいただいている皆様、ありがとうございます。

元旦なので、司法試験の勉強どころではないと思いますが(意外と暇でブログ読んだりしているのかな)、
司法試験合格の景気づけとして、今日も一個だけ判例を読んでおきましょう。

どれでもいいけど、自分の苦手分野で。

選べない方は、刑事訴訟法の、謀議メモの証拠能力についての裁判例にしましょうか。

東京高判昭和58・1・27ですね。いやなところでしょう。
この謀議メモの証拠能力について論ぜよという問題が出たらどう書くのか

ぜひ考えてみて下さい。

ヒントをあげますと、要証事実が何か、もっというと、共謀を立証する要素のどこまでを証明しようとするかで
伝聞か非伝聞かが変わってきます


例えば、AとBの共謀を証明するために、メモが証拠調べ請求されました。
このメモに、犯行計画(AとBの役割分担など)が書いてあります。

そして、このメモは、Aが作成した(Aの筆跡)ということが別の証拠によって証明されているとしましょう。

このメモは、Aの犯意を立証するための証拠としては、非伝聞です。精神状態の供述だから。

しかし、AB間の共謀を立証するためには、Aの犯意の他に、AB間の意思の連絡が必要です。

このメモ単独でAB間の共謀を立証するためには、内容の真実性が問題となるため、伝聞となるでしょう

そこで、あくまでこのメモを、A単独の犯意を立証するために絞って証拠とし(非伝聞の扱いにし)、
AB間の意思連絡を、別の証拠で証明できれば、共謀が立証できるということになります


その意思連絡は、電話、メール、メモの回覧など様々な方法がありますよね。

今書いたことをヒントにもう一度判例を読んでみて下さい。

ちなみに伝聞証拠が苦手な方は、昨年収録のものですが

伝聞証拠コンプリートマスター

という講義もありますので、ご検討下さい。6時間で伝聞証拠の分野をカバーします。

そして、元旦なので、おおまかな学習計画も立ててしまいましょう。

ライバルが休んでいる今がチャンスです。

今年も頑張りましょう!


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プロフィール

takeyama

Author:takeyama
知識じゃなくて、リーガルマインドと伝える力
を養成することを目標とする、
LEC東京リーガルマインド司法試験講師武山茂樹のブログです。

近年、司法試験業界でも、まやかしのような勉強法が流行しています。
しかし、起案とその吟味の繰り返しでしか実力はつきません。
私は、起案教育こそが司法試験に役立つとの信念のもと、実務でも通用する正統派の講義を目指します。

新橋虎ノ門法律事務所の共同代表として、弁護士もやっております。
司法試験受験生に役立つ情報を提供していきます。

民法の初学者向けのブログはこちら
民法を得意にする!

一般の方向けのブログはこちら
世界一わかりやすい法律の授業を目指すブログ

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