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憲法論文で重要なこと

予備試験、司法試験の憲法論文は、苦手な方も多いでしょう。

民法や刑法のように、法律の条文を指摘し、要件を適示し、解釈が必要なら解釈をし、あてはめをする。

憲法ももちろん同様なのですが、違憲審査基準が出て来たりと、民法や刑法ほど、「かっちり」答案を書くことができないのが、苦手の理由でしょう。

そんな憲法論文においては、もちろん論証や理論も重要なのですが、それ以外の憲法的思考法も論証や理論に劣らず重要だったりします。

例えば、
間接的付随的規制なら、違憲審査基準は緩やかになる方向に動く

とか

裁量が狭いなら、違憲審査基準は厳しくなる方向に動く

などです。

いま。岡口裁判官の分限裁判が話題になっていますが、

そこに毛利透教授が、意見書を出しています。

https://okaguchik.hatenablog.com/entry/2018/09/28/084700

毛利先生の意見書は、すごく勉強になるので一読されることをお勧めします。

「辱める」の限定解釈

不利益処分の根拠条文である以上、裁量が広いということにはならない

憲法76条3項が保障する裁判官独立との関係で、特に限定解釈が求められる

など、憲法解釈のエッセンスがつまっております。

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NHK受信料制度合憲問題

ついに出ましたね。NHK受信料制度は合憲だという大法廷判決。

判決全部はこちらから見ることができます。
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/281/087281_hanrei.pdf

ここでは、判決の評釈ではなく、司法試験の憲法の問題として出題されたとき、どう構成するかを考えていきたいと思います。
よい頭の体操になりますしね。
その前提として、まずは民事ルールを確認しましょう。

1、民事ルール
放送法64条1項は次のように定めています。
(受信契約及び受信料)
第六十四条 協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。
(以下略)

あくまで、契約をする義務について定めた法律です。
もちろん、これを単なる訓示的規定と解釈することもできるでしょう。
しかし、最高裁は、
放送法64条1項から、受信設備を設置すると受信契約の承諾という意思表示をする義務が生じる
→民事訴訟で意思表示を求めることができ、判決で意思表示が擬制される(民事執行法174条1項)。
→その結果、判決時に契約が締結され、受信設備を設置した時に遡って受信料を払わなければならない
(遡及特約のついた契約を承諾したという構成か?)

と判断し、判決によって受信契約が成立するという構成を取りました。

消滅時効の起算点など、他の論点もありますが、それは置いておいて、
憲法上の論点に移りましょう。

2、憲法上の論点
 受信契約を強制することは、「見たくない自由」を侵害する。
あるいは、「NHKにお金を払いたくない」という思想良心の自由を侵害する、という構成でしょう。
負け筋ですが、財産権侵害というのも考えられます(受信料負担が財産権を侵害)。

 「見たくない自由」は消極的情報摂取の自由で、厳格度の高い審査基準を使えそうですが、弱点があります。
それは、「契約を締結」させられたとしても「NHKを見なければいいだけ」という点。

電車の中で、聞きたくもない車内放送を流された場合は聞かなければなりませんが(とらわれの聴衆の問題)、
TVの場合はNHKにチャンネルを合わせなければいいだけですからね。

こうすると単なる財産権の侵害とも言えそうです。

次に、思想良心の自由の侵害の問題。
これは2つ問題。1つは、「NHKにお金を払いたくない」という思想が保護に値するのかという点(政治的信条まで昇華できればよいでしょうが、そうでなければ広義説を取らなければ保護されない)。

2つ目は、意思表示は判決で擬制されるだけなので、謝罪広告事件と同じロジックで合憲とされるおそれがあること。

うーん、これも難点がありますね。

財産権侵害は、公共放送の維持という正当目的によって、あっさり合憲にされてしまうでしょう。

司法試験に出てきたら、結構悩む問題ですね。

また、「受信料を支払わなければならない」と「契約をしなければならない」はどちらが穏当か?という問題もあります。

これはどっちも変わらないだろという意見もあるでしょう。
一方で、後者の方が穏当だという意見もあります(おそらく立法者はそういう意図で現文言にしたのではないかと思われます)。
でも、後者の方は意思表示を強制しているとして、「NHKにお金を払いたくない」という思想を持っている者に対しては、より強度な規制と見る余地もあるでしょう。
一方で、結果としては同じなので、規制態様としては同様ともいえます。

こう考えると本当に難しいですね。

私もまだ、考え方を詰め切れてないので、また書くかもしれません。

とにかく、私がいいたいことは、憲法ニュースで、攻める構成を考えてみるのはなかなかいい訓練になるということです。

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衆議院解散と統治の論点

安倍首相が、衆議院を解散するそうです。

司法試験受験生の皆さんなら、7条解散の論点が思い浮かぶでしょう。
ただ、すぐに書けますか?

最近の受験生の方には、統治の論点が、ぱっと出てこないかたがいらっしゃるようです。
確かに、司法試験は人権の分野が出題の中心になります。

しかし、
委任立法、法律が条例の範囲内か否か、法律上の争訟、司法権の限界、違憲判断の方法
等の論点は、人権と絡めて出題されることがあります。

また、その他の論点でも、出題される可能性はあるはずです。

少なくとも、Aランクの論証くらいは、書けるように準備しておきましょう。
司法試験の結果発表後で、何もやる気が起きないという方は、気分転換に、統治の論点の勉強をお勧めします。

ちなみに予備試験の方は、統治は普通にでるので、しっかりやりましょう。


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プロフィール

takeyama

Author:takeyama
知識じゃなくて、リーガルマインドと伝える力
を養成することを目標とする、
LEC東京リーガルマインド司法試験講師武山茂樹のブログです。

近年、司法試験業界でも、まやかしのような勉強法が流行しています。
しかし、起案とその吟味の繰り返しでしか実力はつきません。
私は、起案教育こそが司法試験に役立つとの信念のもと、実務でも通用する正統派の講義を目指します。

新橋虎ノ門法律事務所の共同代表として、弁護士もやっております。
司法試験受験生に役立つ情報を提供していきます。

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