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短答を解く時の思考過程~H26民法第5問

〔第5問〕(配点:2)
取得時効に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを組み
合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。(解答欄は,[№5])

ア.10年の取得時効を援用して所有権の取得を主張する者は,占有を開始した時及びその時か
ら10年を経過した時の2つの時点の占有を主張・立証すれば足り,所有の意思をもって,平
穏に,かつ,公然と物を占有したこと,占有の開始時に善意無過失であったことについて主張
・立証する必要はない。
イ.時効期間を計算する際には,その期間が午前零時から始まるときを除き,期間の初日は算入
しない。
ウ.外形的客観的にみて占有者が他人の所有権を排斥して占有する意思を有していなかったと解
される事情を証明すれば,所有の意思を否定することができる。
エ.Aが所有する不動産についてBが占有を継続したことにより取得時効が完成しても,Bは,
その登記をしなければ,その後にAからその不動産を取得したCに対しては,時効による権利
の取得を対抗することができない。
オ.他人が所有する土地を自己所有の土地として第三者に賃貸した者は,その第三者が20年間
その土地を占有したとしても,取得時効によりその土地の所有権を取得することはできない。
1.アウ2.アオ3.イウ4.イエ5.エオ

 この問題は、取得時効の要件事実を知っていれば解けます。わからない方は、「問題研究要件事実」等を今すぐ読んでくださいね。まだ間に合います。試験まであと3か月ですが、足りないものをどんどんつぶしていきましょう。

 まず、アですが、無過失は推定されないことを知っていると、すぐに誤りだとわかります。
 イは、初日不算入原則から、正解となります。
 若干マニアックだと思われるかもしれませんが、紛争類型別などにも載っている知識なので覚えてしまいましょう。

 時効期間は占有開始日の翌日から計算します(140条)が、時効の効果が遡るという起算日は占有開始日になります。

 ウも正しいですよね。他主占有権限か他主占有事情を主張立証すれば所有の意思を否定できます。

 エも一瞬で○と判定してください。時効完成後の第三者であるCに対して、Bは時効による所有権取得を登記なくしては対抗できません。

 オも×ですよね。第三者は賃借人なので、「所有の意思」がありません。所有の意思は外形的客観的に判断されることも思い出しておいてください。ちなみに、第三者は「賃借権」を時効取得できる可能性はあります。

 ということで、正解は、2になります。
 
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プロフィール

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Author:takeyama
知識じゃなくて、リーガルマインドと伝える力
を養成することを目標とする、
LEC東京リーガルマインド司法試験講師武山茂樹のブログです。

近年、司法試験業界でも、まやかしのような勉強法が流行しています。
しかし、起案とその吟味の繰り返しでしか実力はつきません。
私は、起案教育こそが司法試験に役立つとの信念のもと、実務でも通用する正統派の講義を目指します。

新橋虎ノ門法律事務所の共同代表として、弁護士もやっております。
司法試験受験生に役立つ情報を提供していきます。

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