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憲法論文でやっていけないこと~その1

様々な方から、憲法論文の質問を受けるので、憲法論文でやってはいけないことを書いていくことにします。

☆憲法論文でやっていけないこと~その1★
→条文に書いてない権利を、簡単に認めること

事案はよど号ハイジャック事件とします。この事件と同じ事案が出題されて、原告の憲法上の主張を書けという問題です。

1、ダメなパターン

 閲読の自由は、憲法21条1項により認められる。
そして、表現の自由は自己統治、自己実現を有する重要なものなので、本件では厳格審査基準を使うべき....

 何がダメなのか、読者の方はお分かりだろうか?

 この答案を書いた人、法解釈の基本(憲法だけでなくあらゆる法の)ができていないのである。

 憲法21条1項には「表現の自由」は書いてあるが、「閲読の自由」は一言も書いてない。
そればかりか、通常の用語法において、「表現」と「閲読」はまったく別のものである。

 だから、解釈で憲法21条1項の「表現の自由」に「閲読の自由」が含まれるとか、そういうことを書かなければならないのである。

2、よい例

 閲読の自由は憲法21条1項によって保障されるか。
 この点、表現の自由が保障される趣旨は、①人は自らの思想を表現することによって自己の人格を発展させる点、②自由な表現行為を確保することにより民主政が発展する点、③自由な表現によって様々な思想が市場に出回り、真理に到達しやすくなる点にある。
 ここで、人が情報を摂取することは、自らの思想を練り上げ、人格を発展することにとって不可欠である。
 また、表現行為は、情報の摂取者である受けてがいて初めて意味をなす。とすれば、情報摂取行為も、民主政や思想の自由市場を発展させるのに不可欠であるといえる。
 このように、情報の摂取行為は表現行為と表裏一体をなし、また表現の自由が保障される趣旨と同一の趣旨を持つので、情報の摂取行為の一態様である閲読の自由は憲法21条1項によって保障される。
 そして、上記3つの趣旨を持つ閲読の自由は極めて重要な人権だといえる。

3、解説
 かなり詳しめに書きましたが、このように条文から権利を出していくことが司法試験では求められています。
権利設定を詳しく書くと、権利の重要性も同時に論じられることが多いので、違憲審査基準をスムーズに出せます。
 参考にしてください。
 
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プロフィール

takeyama

Author:takeyama
知識じゃなくて、リーガルマインドと伝える力
を養成することを目標とする、
LEC東京リーガルマインド司法試験講師武山茂樹のブログです。

近年、司法試験業界でも、まやかしのような勉強法が流行しています。
しかし、起案とその吟味の繰り返しでしか実力はつきません。
私は、起案教育こそが司法試験に役立つとの信念のもと、実務でも通用する正統派の講義を目指します。

新橋虎ノ門法律事務所の共同代表として、弁護士もやっております。
司法試験受験生に役立つ情報を提供していきます。

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